「効率的に仕事を進めるための3つの考え方」

考えたこと

こんにちは

今回は僕が働くうえで気にしていたことについてお話しします。
それは「いかに効率よく仕事を進めることができるのか」ということです。

飲食業界などの接客業は本当に特殊な業界だと考えています。
コンビニだったり、飲食業などの「アルバイトの定番」ですね。

なぜならば、「就職した瞬間に指導する立場になる」ということです

あいにく僕は飲食業界以外で働いた経験がないのでもしかしたら偏見もあるのかもしれません。
ですが、僕はそう考えています。

飲食業はアルバイトの定番です。
その中で例え新卒だとしても”アルバイト””社員”というくくりで見られてしまうのです。

アルバイトで飲食業だけでなく、接客を経験した人に一度そのときのことを思い出してほしいです。「新しく社員の人が入ってきた。何か月か一緒に働いたけど、どうも社員っぽくない。もっとしっかりしてくれないかな」と思ったこと、周りが言っているのを聞いたことはないでしょうか?

4月に入ってきた新卒だろうと関係なく、「社員」というだけでアルバイトよりも仕事ができなければいけない。
しっかりした頼れる人間でなければいけないというように見られてしまうのです。
つい1~2か月前までは学生だったのにも関わらずです。

転職して初めて飲食業界に入る人は余計ハードルが高いことでしょう。
年齢が上だというだけで、実力以上のものを求められてしまうのです。

そんな業界で戦っていくには「いかに効率よく仕事を進めることができるのか」ということが非常に重要でした。

今回は「効率的に仕事を進めるための3つの考え方」をお話しします。
お付き合いください。


”報・連・相・確”で仕事をする

仕事をする上で「報・連・相は重要だからしっかりやるように」と、必ず一度は言われたことがあると思います。

これはもちろんその通りだと思うのですが、正直少し足りません。
それは”確認”です。

  • 報→進捗報告、問題報告
  • 連→決定事項等を関係各所に連絡
  • 相→判断に迷ったことを相談

おおよそ僕はこのように認識しています。

ですが、これは「仕事の進め方、ゴールが明確になっている状態」で仕事が進められている状態の話です。
現代では仕事を取り巻く環境の変化がとても速く、またツール面の進化も激しいです。
その中で個人の業務量や労働時間は増え、余裕のない現場がすごく多いと考えています。

その中で上司からの説明が不十分であることはよくあることだと思います。
もちろん上司がしっかりと説明をしなくてはいけないのですし、そんな教育の仕方ではいつまでたっても部下は独り立ちできないでしょう。

そもそも上司としては「わからないと思っていない」ことがとても多いのです。
自分が「できて当然」、「知っている、常識的なこと」と思っていることに関して、人は疑うことが難しいと僕は考えています。

僕が体験した例でいうと「お米の炊き方」でした。
ある日部下に「2kg分米炊いておいて」と指示を出しました。
「わかりました」という返事があったので、部下に任せてしばらく違う仕事をしていました。

2~3時間ほど経ってあまりにも暇だったので、シフトの時間よりも早かったのですがあがってもらおうと思い、声をかけにいきました。
ほかの作業はある程度終わっていたのですが、米は炊かれず、なにも手がついていない状態でした。

もちろん僕の指示の出し方も悪かったのです。
しかも途中の経過確認さえしていません。

なぜやらなかったのか、と部下に聞くと「2kgが何合なのかわからなかったし、炊飯器もなかったので後にしました。」とのことでした。
ここで僕が期待していた作業と、部下の理解が噛み合っていなかったことに初めて気が付きました。

僕は「飲食業で働いているのだから、米の炊き方は理解している。いま支持を出したってことは今日中に必要って理解してるだろうし、米もすぐ炊けるわけじゃないのもわかっているからすぐ取り掛かってくれるだろう」ということを勝手に期待していました。

しかし、部下としては「炊飯器でしか炊いたことがないからそれ以外のやり方がわからない。すぐ必要とも言われていないからとりあえず他のことを終わらせよう。米はとりあえず後でも問題ないだろう」という理解だったのです。

ここまで読んで、一体何が必要だったのかはすぐわかるでしょう。
そうです。”確認”するということです。

僕は自分の中で勝手に”知っていて常識”と捉え、何も確認せずにいたのです。
そしてそれを疑うことすらしませんでした。

このことから僕は「勝手な期待をするのではなく、知っているのか、こちらが何を求めているのかを伝えて確認することは必要だ」と考えることができるようになりました。

今回は「米を炊く」ということを例にしましたが、これと似たようなことはたくさんあると思います。
言葉足らずの上司が仕事を渡す。
渡された部下は具体的な指示がないため、自分で優先順位を決めて誤った判断をしてしまう。

もちろんこれは「報・連・相」を適切に行うことができれば回避できることです。
ですが、それだけでは効率的に行うことはできません。
そもそもお互いに「いつまでにどのように、どのレベルで行えばいいのか」などの確認をしていたらどうでしょうか

もちろん作業に取り掛かってからでないとわからないことはあると思います。
ですが、「事前確認、途中確認、事後確認」をすることは、最も効率的に、最高の成果をあげることのできる手法だと僕は考えます。


自分でやらなくてもいい仕事は人に任せる

「効率的に仕事を進めるには、今のやり方が間違っているかもしれない」

そう考えた僕は次に”チームがなんの業務を行っているのか”の確認をしました。
そうすると、「特定の人に業務量が偏っている」ということに気づきました。

適正や技量を加味して仕事を振っていたつもりが、個人の量にまで考えが及んでいなかったのです。

まずは仕事の配分を見直しました。

違う人に「適正があまりない」と勝手に判断して任せなかったことを、任せるようにしました。
もちろん最初は”教える”という手間があります。

ですが、教えていると「本当は自分にもなにかできないかって思っていた。だけど実際にほかの人がなにをしているのかわからない。こうやって教えてもらって手間をかけているかもしれないけど、頑張れば力になれるって思ったら正直嬉しい」と言ってもらえるようになりました。

結果として、初動のスピードは落ちましたが1か月、3か月と少し長いスパンで考えたときに全体の効率は非常にあがっていました

もちろん役職やポジション、その時持っているタスクの量など様々な要因から「自分がやらなくてはいけない仕事」というのはあります。
それ以外の「自分以外の人が担当しても問題ない仕事」は進んで渡すべきなのです。

「自分がやらなくてはいけない」と考えるのはとても良いことです。
それによってあなたのレベルは格段に上がっていくでしょう。

ですが、あなたが指導する立場になったのならば、全体を俯瞰で見る必要があります。
いまあなたが持っているタスクは、本当にあなたがやらなければいけないことなのでしょうか?
そして、いまあなたが持っているタスクを全部こなしたとして、それは最高のクオリティになるのでしょうか
あなたはその働き方をこれからもずっと行えますか?

もし違うのであれば、それは人に任せるべき仕事です。


その仕事を最高の状態にするのは”システム”なのか、”マニュアル”なのか

これはもしかしたら飲食業などの接客業だけの話かもしれません。
ちょっと思い返してほしいのですが、「当社はマニュアルを作りません。個性を大切にします」という企業って増えてませんか?

僕は「個性を大切にする」というのはとても良いことだと思います。
ですが、だからと言って「どんな決まり事も持たない」ということには絶対に反対です。

というのも「業務の進め方において、”マニュアル”の意味合いを持つのか、”システム”の意味合いを持つのかを誤解している人が多い」からです。

僕の理解だと、

  • マニュアル→誰でも”最低限のクオリティで同じことをできる”ようにするための指示書
  • システム→誰でも”同じレベルで再現する”ことのできるようにする説明書的なもの

だと思っています。

例えばすごくざっくりですが調味料で表すと
「醤油は刺身や餃子を食べる際に使用してください。その際わさびなど他の調味料を足すことで味を足すことも行うことができます。」というのがマニュアル
「醤油は調理や食事の際に”味を足す”という使用の仕方をしてください。例:刺身につけて醤油味をつける、肉を醤油に漬け込み味をつけるなど」というのがシステムです。

マニュアルは手順指示をすることで、技量に差があったとしても同じ行動をするための指示書という側面が強いです。
全国各地に展開するチェーン店が場所は違っても、同じクオリティを保つことができるというものですね。

反対にシステムは継続して同じ効果を再現していくための仕組みという、違った個性を持つものが同じレベルの結果を”再現する”という説明書的な側面です。
「優れた営業力を持つ人間以外は優秀な成果をだすことができない」ということに対して、「力量が違っても、同じ成果を出すことのできる仕組み」ということですね。

自分の仕事を効率的に行うということは、とても大切なことです。ですが、全員が同じことを考えて業務に迎えるわけではありません。

その際に「最も効率的に行うための手段」を、「常に模索する必要がある」と僕は考えています。

例えばある仕事を任され、「高いクオリティで早く納品をするためには何が必要か」ということが議題になったときに、どうすることが最も効率がよい手段なのでしょう。

その答えが「業務を行う際にどんな手順で、どう進めていくのがいいかを確認できるようにしよう」となったらどうでしょうか?

決して100%間違いだとは言えません。
ですが、「ゴールに向かうための道筋をすべて決める」ということは正しいこととは思えません。

マニュアルを完全に否定するつもりはありませんが、同じ行動を常に繰り返していると「自分で考える」とか「応用する」ということができなくなるのではないかと思っています。

そのためなにか行動する指針を決める際に「全員が同じレベルの成果を上げるには何が必要なのか」を考える必要があると思います。

上記の例でいうと「業務を行う際に、効率の良い作業ができるツールの導入や、途中経過を観測できるように途中でミーティングをしよう」といったほうが良いのではないかと考えます。

掃除やPCの設定など、全員が同じ結果を求められている場面ではマニュアルは有効でしょう。
ですが、個性を生かすことのできる場面で「これはこうしてください」とすべて決められたとしたら、本当に個性を生かすことはできるでしょうか?

近年は大きく展開することが正しいとされ、マニュアル化することで全員が同じ結果を出すことが正義化のようにされてきました。
そしてマニュアルからそれた行動をすることは悪かのように扱われています。

マニュアルとは本来、システムを有効に使うことのできるものであるはずで、それに囚われる必要はありません。
ですが、「最低限同じ結果を全員が出すことができるようにするためにはマニュアルが必要で、それを守ることが大切だ」と考えている人は意外と多くいます。

「成果を上げる」ためにあるのがマニュアルであるはずなのに、いつのまにか「マニュアルを守る」という成果を求めるようになってしまっていることが多いのです。

「その仕事を最高の状態にするのは”システム”なのか、”マニュアル”なのか」ということを見極めるということは、全体のレベルによります。

全員の理解度が低く、まずは理解するところから始めるという段階なのであればマニュアルはとても有効な手段です。
理解度が平等に深まり、手順を追って説明することができるためです。大量に同じ成果を出すことには向いているでしょう。

ですが、「ある程度の理解度があり個人のレベルに差がある。または、成果が人によって求められるものが違う」となった場合、業務の進め方、タイミングまで決めてしまっては、レベルの高い人間は低い人間にあわせなくてはいけないため効率は落ちてしまう可能性があります。

マニュアルを守ることが正しいからです。
そこでシステムの部分である「ツールや仕組み」の設定をするとどうでしょう。
「効率的な作業ができるツール、理解度を深めることのできるツールは用意する。各自の進め方にもよるが、疑問点が出た際に質問しやすい場を”途中経過を報告する”というタイミングを作ることで円滑に進めよう。」という導入をすることはとても有効なことだと考えます。

あなたが「その仕事を最高の状態にするのは”システム”なのか、”マニュアル”なのか」を見極めるには、必要とされている結果がどのようなことなのか、また、全体の力量を把握している必要があります。

そのタイミングでどんな打ち手を取るべきなのかを選択するというのは、いかに効率よく仕事を進めることができるのかを大きく左右します。
効率的に自分の求めている成果を出すために、全てのやり方を決める指示書を書くのかそれとも、適切なツールや仕組みを用意するのか

どちらを取り入れるのかはその業務の質と種類にもよります。
必要なものを取り入れ、使っていくということはとても大切なことです。


いかがでしょうか

「効率的に仕事を進めるための3つの考え方」ご理解いただけたでしょうか

  1. ”報・連・相・確”で仕事をする
    →事前確認、途中確認、事後確認をすることで認識を合わせる。
  2. 自分でやらなくてもいい仕事は人に任せる
    →全体を俯瞰で見て、分配することで全体のレベルが上がる。
  3. その仕事を最高の状態にするのは”システム”なのか、”マニュアル”なのか
    →チームで取るべき方法は変わる。マニュアルはシステムを生かすものでしかない。

という感じですね。
今回お話ししたことは「初めて指導する立場になった人」に向けてお話しししましたが、「初めて就職した人」、「指導するようになって何年もたっているが、改めて考えてみたい」という人にも応用が利くと思いますので、活用していただけたら幸いです。

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